パパの家庭進出がなぜ必要なのかを、実体験・客観的データ・実例を交えて紹介した良書「パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ!」をご紹介。
著書・前田晃平氏の人柄が垣間見える軽妙な語り口で、全体を通して読みやすい。
一方、紹介されているデータや事例は考えさせられることが多く、読み応えのある一冊です。
パパだけでなく、これから子どもが生きる日本社会を憂う全ての大人が読むべき良書。
「パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ!」のおすすめポイントをご紹介します。
- ついに「男性進出」の重要性を説く本が出現。
- パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ!ママの社会進出と家族の幸せのために
- パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ!は6章構成
- 「パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ!」まとめ
フルタイム共働き & 育休2回取得した娘2人の梅井パパです。
家事・育児・共働きの話題を中心に『男の家庭進出』を実践していく記録をブログでご紹介しています。
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ついに「男性進出」の重要性を説く本が出現。
当ブログの最重要キーワードとして掲げている「家庭進出」。
当ブログを立ち上げた一番最初の記事で、私は以下のようなコトを書いています。
もちろん、男女が平等でない背景には、女性の社会進出が遅れていることが原因として挙げられるでしょう。
ただ、これは女性だけの問題ではなく、「男女」の問題なのです。
「女性が活躍できる社会」が叫ばれて久しいですが、その前提には「男性の家庭進出」の考え方が必要不可欠です。
しかし、男性の問題は置き去りにされがち。
男性自身がこの問題に気づき、実際に行動することこそが重要なのです。
男性の家庭進出が大事なわけ - 男の家庭進出実践
こういった背景により、実際に家庭進出してその記録をブログに刻もう!というのが当ブログの目的です。
そして、今回ご紹介する福田晃平氏は著書、「パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ!」では以下のように太字で記載があります。
「すべての女性が輝く社会づくり」を実現するには、まず「すべての男性が安心して家事育児できる社会づくり」が必要不可欠です。
政府・社会がまず力をいれるべきは、「女性の社会進出」より「男性の家庭進出」ではないでしょうか。
引用:パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ!ママの社会進出と家族の幸せのために 著者:前田晃平
このように、当ブログの主張と前田晃平氏の主張は非常に近く、私自身とても興味深く読みすすめました。
ちなみに、以下のブログのまとめ本です。
前田晃平 / 著書『パパの家庭進出が ニッポンを変えるのだ!』🔥|note
今回は「パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ!ママの社会進出と家族の幸せのために 著者:前田晃平」をご紹介します。
パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ!ママの社会進出と家族の幸せのために
- 家事・育児を積極的にしたいと思っているプレパパ
- なぜ男が家事・育児をすべきか理解できていない人
- 男性育児の問題をデータを交えて考察したい人
パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ!は6章構成
パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ!は全部で5+1章の全6章で構成されています。 ざっくり内容は以下の通りです。
第一章…パパの子育ての"不都合な"真実
前田晃平氏自身の育休取得と家事・育児の体験ストーリーをベースにした構成。
ただ、「パパの育児本」によくある"育児ノウハウ系ストーリー"ではなく、前田晃平氏の経験を通じて見えた世界を、男女の労働や育児に関するデータを交えて解説。
現代社会に隠れる闇をデータで紐解いて、男性の家庭進出がこれからの日本に如何に必要かを丁寧に解説しています。
育休パパが身近にいると育休が「伝染する」など、小ネタも知れました
第二章…"伝統的家族"の呪いが、少子化をつくりだす
第二章以降は、育児の実務的苦労話の展開は少なくなり、「子育て世帯にツラい世の中で、日本の将来どうなっちゃうの?」という話です。
男性が家庭進出したいと思っても、政府の強い後押しがないと「パパの家庭進出」は難しい。
しかし、今の政府は「高齢者優位」な政策を打ち出さざるを得ない。なぜなら超高齢化社会だから。
ではどうすれば政府を我々、現役世代に協力的になってくれるのか?というのを、具体的解決アイデアを交えて考察しています。
第三章…子育ては自己責任?
第三章では前章と違い、疑問の目が政府ではなく「日本社会」へ目が向けられています。
私もそうですが、家庭進出をすすめめていくと
日本って子育てしづれぇな…。
と思う瞬間が"ぜったいに"あるのです。
日本の子育てのしづらさの正体は何なのか?というモヤモヤ。
「勝手に産んだんだから自己責任」という言葉に象徴されるように、日本に蔓延る自己責任主義。
この「自己責任」こそが「子育てのしづらさ」「生きづらさ」の正体です。
そして、「自己責任」の対比として「支え合い」を語っています。
第四章…子どもにお金をかけるまちは、人もお金もどんどん増える
第四章では「兵庫県明石市」の政策成功事例を紹介しています。
明石市は親子世代に投資することで子育て世帯をまちに集めた結果、地域全体が活性化(出生率・人口・地価の改善)したという事例です。
そして、明石市の清水市長との対談。テクニカルな政策の話ではなく、「社会を変える勇気」の話です。読み応えがあります。
第五章…パパだから、ちょっと社会を変えてみた
そして、第五章では、著者の前田晃平氏の行動をきっかけに、政府に「日本版DBS」の政策提案をする話です。
ここまで来ると、この本は「育児本」ではなく、子どものための「社会変革本」なんだと気づきます。
本では政府への要望書提出で終わっていますが、その後も順調に施行に向けて動いています。
経済財政運営と改革の基本方針 2021(通称、骨太の方針)の原案キターーー!
— 前田晃平 / 著書『パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ!』🔥 (@coheemaeda) 2021年6月11日
ここに、ばっちり、フローレンスが提言してきた日本版DBSの概念が明記されている!
政府、並びに関係議員の皆様、本当に、本当に、本当にありがとうございますっ!!!😭😭😭
後は、やるだけ🔥https://t.co/t19TVtknpA pic.twitter.com/pk4y6Eluov
最終章…私たちの「幸せ」を考えてみる
そして、最後は家族の幸せのために行動を変えよう(=家庭進出しよう)。という話で結びになります。
「パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ!」まとめ
「パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ!ママの社会進出と家族の幸せのために」は、ただの育児本ではありません。
タイトルにもある通り、「ニッポンを変える」ための社会変革のための本なのです。
ただし、著者の前田晃平氏が本当に伝えたいことは、「みんなも政治に積極的に関わっていこう」「ロビイングで日本を変えてやろう」ということではありません。
私の解釈ですが「まずは自分ができる範囲で、男性も家庭進出すべき。ひいてはそれが、明るい日本の未来を切り開く。」ということだと思っています。
余談ですが、私も著書と同じ慶應SFC卒。家庭進出というワード選びも然り、シンパシーを感じますね。