【徹底解説】液体ミルク・完全ガイド!2019年秋最新版

【徹底解説】液体ミルク・完全ガイド!

こんにちは、2児の父、梅井です。

液体ミルク、一度使ったらもう手放せません

2019年3月、日本で初めての液体ミルクが発売されました。

現在、明治の「明治ほほえみ らくらくミルク」とグリコの「アイクレオ赤ちゃんミルク」の2種類が発売されています。

それぞれどういった特徴があるのかや、粉ミルクとの比較、安全性やどこで買えるかなどをまとめました。

かなり長い記事となっていますので、目次を表示して気になるところをチェックしてみてください。

液体ミルクのおすすめの使い方

2019年9月現在、日本で発売されている液体ミルクは江崎グリコの「アイクレオ赤ちゃんミルク」と明治「ほほえみ らくらくミルク」です。

成分も栄養もほぼ変わらない液体ミルクですが、それぞれ特徴があるので商品ごとのおすすめの使い方を解説します。

外出に最適!グリコの液体ミルク「アイクレオ赤ちゃんミルク」

アイクレオ赤ちゃんミルクは、なんといっても外出時におすすめ。

アイクレオ赤ちゃんミルクの特徴
  • 軽くて小さい紙パックなので持ち運びに最適
  • 125mmなので月齢が浅くても使える

僕の場合は外出時にこれを持って出かけます

ただ外出時は哺乳瓶が洗えないことが多いので「使い捨て哺乳瓶」と組み合わせるのが最強です。

西松屋・アカチャンホンポ、トイザらスなどで売っている使い捨て哺乳瓶は1本500円程度するものばかり!これでは外出の度に使うことはできないので、海外輸入されている使い捨て哺乳器を組み合わせるのが良いです。なんと一回分は18円!


上記の商品説明には「<ドロップインシステム哺乳器>が別に必要となります」と書いてありますが、ピジョンの哺乳瓶と互換性があるので中に入れる「取り替えパック」を購入するだけでOKです!

「アイクレオ赤ちゃんミルク」+「使い捨て哺乳瓶」のおかげで外出のハードルがとても下がりました。

防災備蓄に最適!明治の液体ミルク「明治ほほえみ らくらくミルク」

明治ほほえみ らくらくミルクももちろん外出時に使えますが、特に防災備蓄用におすすめします。

明治ほほえみ らくらくミルクの特徴
  • 保存期限が「1年」と長いため備蓄に最適
  • 240mmなので量が確保できる

明治ほほえみ らくらくミルクは「保存期間が1年と長い」「量が多い」というメリットがあります。

スチール缶に入っていることで、保存期間が長くなっているんですね。(アイクレオ赤ちゃんミルクの保存期限は半年。)

生後半年の月齢で1回に飲む量が「200〜220mm」となっていますので、240mm以上の量が必要になることはありません。(アイクレオ赤ちゃんは125mm)

防災備蓄は最低3日、理想は1週間分の食料確保が推奨されています。特に乳児の場合は多めに備蓄することがおすすめ。

2019年秋の台風による千葉の停電では4日間・停電と断水が続いています・・・

赤ちゃんがいる家庭は「明治ほほえみ らくらくミルク」を防災備蓄として24本のケース買っておけば保存期間終了までの1年間は安心でしょう。

また、明治の社員のコメントからも災害用の備蓄を強く意識していると思われます。

災害時の利用を想定し、授乳間隔があくと1回のほ乳量が増えることを考え、十分な栄養を確保できる分量になるように考えました。 引用:https://news.yahoo.co.jp/byline/naritatakanobu/20190325-00119531/

災害時はカイロを当てて温めたり、大人の服の中に入れて温める方法があるそうです。

これは、熱伝導率が高いスチール缶の明治ほほえみ らくらくミルクだから出来ることですね。紙パックのアイクレオ赤ちゃんミルクでは温めるのは難しそうです。

液体ミルクのメリット

液体ミルクは粉ミルクと比較しても多くのメリットがあります。

液体ミルクのメリット
  • 外出が楽になる
  • 防災備蓄になる
  • 誰でも簡単につくれる
  • すぐに飲ませることができる
  • 安全である

外出が楽になる

「粉ミルク+お湯」を持ち歩いてた激ツラな外出とはもうさよなら!

「液体ミルク+使い捨て哺乳瓶」の組み合わせで、いつでも場所を選ばずにミルクをあげることができます。

詳細は前述していますので、読み飛ばしてしまった方は以下を要チェック! [外出に最適!グリコの液体ミルク「アイクレオ赤ちゃんミルク」]

防災備蓄になる

粉ミルクも保存はききますが、液体ミルクとして使うには「お湯」が必要となります。

断水・停電などが予想される災害時においては液体ミルクが非常に優れています。

本記事執筆時点では、台風15号の影響により千葉県の停電が長期間続いています。

液体ミルクを使った人からは、「お湯が使えない時はとてもよかった」との声が上がっています。

災害時の液体ミルク使用
災害時の液体ミルク使用

詳細は前述していますので、読み飛ばしてしまった方は以下を要チェック! [防災備蓄に最適!明治の液体ミルク「明治ほほえみ らくらくミルク」]

すぐに飲ませることができる

粉ミルクはつくるのに時間がかかってしまいます。

煮沸や湯冷ましの時間を考えると5分〜10分ほどミルクをつくるのに時間がかかります。

一方で、液体ミルクなら開封したらすぐに飲ませることが可能です。

深夜の夜泣き対応時など、パパ・ママが辛いときにすぐ飲ませられるのは大きなメリットです。

誰でも簡単につくれる

育児において、誰でも出来ることを増やすということは非常に重要です。

なぜならハードルが下がるほど育児参加がしやすくなり、パパ・ママの負担が軽くなるからです。

例えば、おじいちゃん・おばあちゃんに乳児を預けた時の例です。

粉ミルクをお願いする場合

この粉ミルクは1スティック100mlだから、これを1本と半分ちょっとを入れた後に、沸騰させたお湯をまず少量いれてよく混ぜてから、さらにお湯を追加して、流水でよく冷ました後、人肌で温度を確かめてから(略)・・・

液体ミルクをお願いする場合

液体ミルクを160mm注いであげてください!

粉ミルクと液体ミルク比較すると、出来上がりまでの手順が少ないので育児交代を人に頼みやすいですよね。

家族や友人に子守をお願いすることが多い人にとって救世主です。

安全である

液体ミルクは国が認めた「安全」な飲み物です。

液体ミルクについては2018年8月に改定された「乳等省令」で「調製液状乳(液体ミルク)」の決まりが厳しく定められており、基準をクリアしたもののみが厚生労働大臣の承認を得て製造・販売されています。 その基準とは、「細菌数ゼロ」であることや「120度で4分間加熱殺菌する方法か、それ以上の殺菌能力の方法で加熱殺菌すること」です。

比較するとこの規定は調製粉乳(粉ミルク)より厳しく設定されているのです。

一方で、粉ミルクについては各家庭で保存しその都度自分の手で調乳します。

正しい方法で調乳しなかったり、保存環境が悪い場合細菌が繁殖するリスクを伴います。

液体ミルクが危険というのは、間違った知識です。「自宅で作ったヨーグルト」と「市販のヨーグルト」なら、市販のほうが安全なのと同じですよ。

また、液体ミルクについては健康増進法の「特別⽤途⾷品制度」でも基準が定められています。

液体ミルクのデメリット

一方で、液体ミルクならではのデメリットもあります。

液体ミルクのデメリット
  • 粉ミルクと比較すると割高
  • 赤ちゃんによっては飲まないことも
  • 一回の量が決まっている

粉ミルクと比較すると割高

粉ミルクを調乳した場合と液体ミルクの場合のコストを比較してみましょう

125mlあたりの価格
粉ミルク 液体ミルク
約50円 約200円

価格についてはメーカーによってばらつきがありますが、液体ミルクは粉ミルクの約3〜4倍のコストがかかります。

毎日使うにはコストがかかりすぎますね

家計のことを考えると粉ミルク・液体ミルクの上手な使い分けが必要そうです。

赤ちゃんによっては飲まないことも

赤ちゃんによっては液体ミルクを嫌がる子もいるようです。

我が家では、液体ミルクに慣らすために数回に1回液体ミルクを飲ませるようにしました。

母乳で育てきた子、粉ミルクの味に慣れている子は液体ミルクがダメな場合もあるようです。

また、基本的には常温で使うものですが「温めてあげれば飲める」子もいるようです。

緊急の外出時や、災害時などは「液体ミルクを飲んでくれないと困る!」というシーンもあるかもしれませんので、少し高価ですが普段から少しずつ使って慣らしてあげると良いですよ。

一回の量が決まっている

「アイクレオ赤ちゃんミルク」は125ml、「明治ほほえみ らくらくみるく」は240mlと決まっています。

飲み残した場合、保存することはできません。破棄するか飲み干すしかありません。

生後1〜2ヶ月では多すぎるし、生後半年だと足りない。ということになります。

粉ミルクは10ml単位で調乳する量を決められたので、一回の量が決まっていることはデメリットとなるでしょう。

液体ミルクについてのQ&A

意外と知らない液体ミルクの基礎知識についておさらいしていきます。

Q.液体ミルクはいつから飲める?

A.生後すぐに飲むことができます。

国内で販売されている液体ミルクの「アイクレオ赤ちゃんミルク」と「明治ほほえみ らくらくミルク」は0ヶ月〜OKとなっています。

Q.液体ミルクの価格・値段は?

A.一本あたり約200円〜

2019年9月現在に販売されている価格は以下の通りです。

アイクレオ赤ちゃんミルク(125ml)・・・200円(メーカー希望小売価格)

明治ほほえみ らくらくミルク(240ml)・・・215円(メーカー希望小売価格)

Q.液体ミルクの賞味期限は?開封後は?

A.常温で未開封なら紙パックで6ヶ月、缶で1年の賞味期限。ただし、いずれも開封後は飲みきるか、残ったものは廃棄。

他の育児系ブログなどで「冷蔵庫で保存して与えても大丈夫でした」ともありますが、必ず飲み残しは廃棄するようにしよう。あなたは飲み残しのミルクと赤ちゃんの命、どちらが大切ですか?

Q.液体ミルクの温度・温め方は?

A.常温で使用し、温める必要はない。もし、寒い日などで温めたい場合は哺乳瓶に入れて湯煎してください。

コラム:液体ミルクは温める必要がある?

粉ミルクに慣れている方は、「えっ、ミルクは人肌まで温めて飲ますものではないの?」と思うかもしれません。

粉ミルクを温める理由は滅菌のためです。粉で保存する際に「サカザキ菌」や「サルモネラ菌」といった細菌が入ることがあります。滅菌のため70度以上のお湯で滅菌したあとに調乳することが推奨されているのですね。一方で、液体ミルクは滅菌済みのものを細菌が繁殖しない方法で保存していますので、滅菌のために温める必要がありません。

赤ちゃんの身体には温かい飲み物の方が消化に良いのでは?とも思うかもしれませんが、常温でも消化に問題はありません。また、人肌まで温めると消化よくなるエビデンスもありません。

今までの慣習によって「ミルクは人肌の温度で飲ませるもの」と思い込んでいましたが、**液体ミルクについては常温でも問題ない**のですね。

Q.液体ミルクは機内持ち込みできる?

A.はい、できます。ただし、乳児同伴の場合必要量のみという制限があります。

乳幼児用のミルク/食べ物は、乳幼児同伴の上、機内で必要になる量に限って持ち込みが可能です。 スムーズな検査のため、手荷物とは別にして検査員に申告してください。 予備を持参する必要がありましたら、チェックインカウンターでお預けになる荷物に入れてください。 引用:成田空港WEBサイト

Q.液体ミルクは軽減税率の対象?

A.液体ミルクは軽減税率の対象となります。(消費税8%)

Q.液体ミルクはどこで買える?

A.液体ミルクは以下で買えますが、取り扱いは店舗によりますので最寄りの店舗に確認してください。

液体ミルクはどこで買える?
  • ECサイト(amazon/楽天/yahooショッピングetc...)
  • ベビー用品店(アカチャンホンポ/西松屋/トイザらスetc...)
  • ドラッグストア(ウエルシア/ツルハ/コスモス薬局/マツモトキヨシ/ココカラファインetc)
  • コンビニ(ローソン/ファミリーマートのみ)
  • 高速道路のSA・PA

ただし、2019年に発売されて以来どこもかなり人気の商品のようで、取り扱いのある店舗でも在庫がないことが結構な頻度であります。

「いざという分を外出先で購入する」のではなく、「多めに買って必要な分だけ持ち歩く」のが断然おすすめ。というか、外では運が良くないと買えないと思っておきましょう。

一番おすすめなのはamazonや楽天など、通販サイトでの「箱買い」です。我が家では3ダース購入しています。

ECサイトであれば在庫切れになることはまずありません。

「明治ほほえみ らくらくミルク」の24本入りを買った場合、重量は約6kg近くになります。どうせだったら玄関先まで配達してもらいましょう。



液体ミルクを表で比較!「明治ほほえみ らくらくミルク」vs「アイクレオ赤ちゃんミルク」

明治とグリコの液体ミルクの特徴をそれぞれ表で整理します。

なお、二つは成分や栄養に大きな違いはありません。

らくらくミルク VS アイクレオ
ブランド 江崎グリコ
アイクレオ赤ちゃんミルク
明治ほほえみ
らくらくミルク
容量 125ml 240ml
価格 200円 215円
容器 紙パック スチール缶
保存期間 6ヶ月 1年
メリット 持ち運びに最適
小さい
軽い
防災備蓄に最適
保存期間が長い
生後半年でも1本で十分(240ml)
コスパ高い
デメリット 生後3ヶ月以降の子にとって少量(125ml)
ストロー挿す手間あり
捨てづらい
重い・かさばる
使いきれないことがある

2019年、液体ミルクによる育児革命!

2019年はパパママにとって記念すべき育児革命の年になりました。

2018年8月8日 「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」が改正され、液体ミルクの国内製造、販売が解禁となる。 2019年1月31日 明治と江崎グリコが厚生労働省から乳幼児用液体ミルクの製造承認を得る 2019年3月5日 江崎グリコより「アイクレオ赤ちゃんミルク」が日本で初めての液体ミルクとして販売開始 2019年3月下旬 明治より「ほほえみ らくらくミルク」が販売開始

今後の展開と他メーカーの動き・雪印参入!?

雪印が近いうちに参入か?

2019年6月の雪印メグミルク(雪印ビーンスターク・スノーの親会社)株主総会にて、液体ミルクについて関係省庁に認可を申請中で「発売のめどは立っている」とコメントがありました。

液体ミルクの参入が増えると付加価値競争や価格競争がおきるので、消費者からしてもメリットは多いですね。

なお、雪印ビーンスターク・スノーの取り扱いの粉ミルクブランドは「すこやか」「つよいこ」です。

森永乳業

森永乳業も商品化に向けて検討中とのコメントを出していますが、動きは鈍そうです。

今までも研究は続けていましたが、安全・安心な商品をお届けするまでに、商品開発や販売、流通など様々な課題があります。 これからも引き続き商品化にむけて検討していきたいと考えております。(森永乳業WEBサイトより引用)

和光堂(アサヒグループ食品)

和光堂も商品化に向けて検討中とのコメントを出していますが、動きは鈍そうです。

「検討中だが、現時点で計画はない。(2019.3.27時点)」とのこと。

なお、和光堂の取り扱いの粉ミルクブランドは「はいはい」「ぐんぐん」です。

液体ミルクは安全?危険?

液体ミルクは正しい使い方であれば安全です。

[液体ミルクのメリット-安全である(クリックでページ内の記事にジャンプ)] でも買いたとおり、液体ミルクは安全な飲み物にも関わらず、危険という認識をしてしまっている人がいるようです。

北海道胆振東部地震の風評被害

そのきっかけのひとつは北海道胆振東部地震で起こった北海道庁から自治体への通知文章です。

その際、北海道庁から自治体へ「液体ミルクの使用について」というタイトルで以下の内容が通知されました。

乳幼児向けの支援物資として、フィンランド製の「液体ミルク」の紙パックが、配布されていますが、日本では使用例がなく、衛生管理が難しい製品ですので、使用しないよう 住民・関係者へ呼びかけをお願いします。

その後、北海道庁は「文書を修正したが、周知が十分でなかった」というコメントをしております。しかし災害時の混乱の中、最初に通知した文章が広まってしまい、結局フィンランドから寄贈された1050本の液体ミルクのうち、使われたのはたったの1本だったそうです。

液体ミルク発売解禁時の注意喚起が拡大解釈

他にも、液体ミルクが発売解禁になった際に「液体ミルクの使用における注意喚起」が消費者庁からあった際、改めて危険性を想起させるとしてはてなブロブ界隈でも話題になりました。

岡村消費者庁長官記者会見要旨(平成31年3月6日(水)) | 消費者庁

一旦開封した後は直ぐに使用し、飲み残しは与えないというところについては、私どもも機会を捉えて、注意的にではありますが発信していきたいと思います。 当然ながら容器に破損、膨張があったり、色、におい、味に異常があるような場合には、使用しないでいただきたいということも発信してまいります。 (消費者庁記者会見要旨より引用)

乳児用液体ミルク発売解禁に寄せて小児科医の雑感

、主には「飲み残しは捨てて使うな」ということだと思うが、飲み残しを置いておいてそこで細菌が増殖した場合、それを赤ちゃんが飲むとお腹を壊す程度ではなく、最悪の場合は全身の感染症になって重篤な後遺症を残したり、死に至ることも考え得る。(はてな匿名ダイアリーより引用)

液体ミルクの口コミ

液体ミルクは多くの人に役に立つ

液体ミルクは赤ちゃんにとっては好みがある

液体ミルクは温めたら飲む子もいる

液体ミルクは余ったらどうする?

基本的に液体ミルクが余ってしまったら廃棄処分しかないですが、明治ほほえみミルクの公式サイトでは液体ミルクのアレンジレシピを公開しています。

こちらを参考にして、普段の料理につかうのもアリですね。

らくらくミルクアレンジレシピ|「明治ほほえみ」の公式サイト

参考

乳児用液体ミルクの製造・販売解禁 乳等省令改正で規格基準を設定|食品産業新聞社ニュースWEB

明治とグリコ、液体ミルク製造承認取得 非常時の備蓄に: 日本経済新聞

・乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(◆昭和26年12月27日厚生省令第52号)