東京では出産育児一時金42万が足りなすぎる件

出産育児一時金が少なすぎます。

特に、東京で出産をするのであれば20万の自己資金では足りません。

この件に関しては色々な立場から意見をお持ちの方がいると思いますが、自身の経験を交えて率直な感想を述べていきます。

東京では出産育児一時金42万が足りなすぎる件

東京は他の件に比べて出産費用がべらぼうに高い

高いです、出産費用。

前提として、出産時に最低42万が健康保険から支払われます。その金額で東京で出産するのは辛いです。

国民健康保険中央会が公開している出産費用ですが、東京は平均で621,814円となっております。

高すぎます。

一部の出産・育児の情報サイトでは「全国の平均が約50万円なので、一時金を差し引いた8万円ほどの自己資金が必要です」なんで書いてあったりしますが、とんでもない!「東京での出産を予定する人は最低でも20万円以上の自己資金を用意しましょう。」ということになります。

ちなみに、平均50万というのはほぼその通りで、西日本を中心とした地方が押し下げているんですね。出産費用の平均が一番安いのは鳥取県で396,331円となっていました。東京との差は約22万5千円。

「出産費用が出産育児一時金の42万を下回った場合は、その差額を支給します」なんて情報を見て、ラッキーと思った人は残念。

東京での出産は、出産育児一時金の42万円を下回ってお小遣いゲットの夢はほぼ実現不可でしょう。

東京で出産する病院を選べるのか?

とはいえ、東京でも安い病院があるから、そこで産めば良いのでは?と思ったあなた。

確かに、調べると東京でも比較的安くで出産できる病院もあるようです。

しかし出産は人生と命を掛けた一大イベントです。「あのスーパーはたまごが20円安い」と同じノリで出産する病院は選べません。

さらに言うならそもそも自分で出産できる病院・産院を選べないと思っておいた方が良いです。

出産する病院を自ら選びづらい理由

出産する病院については完全に自分の意思で決めるのは難しいでしょう。その理由は3つです。

1.妊娠前から始まる「分娩予約戦争」

これは私の体験談ですが、第一子のときは妊娠の発覚が少し遅くなりました。

特に妊活をしていたわけでもなく、自然と出来た子供だったので気づくのが遅くなってしまったのです。

妻とは「どこで出産するのがいいかな〜」などと言いながら、のんびりネットの口コミなどで情報を集めて、希望する産院・病院をピックアップしていたのですが・・・

口コミで良さそうな産院・病院や、比較的料金が安い病院などは、「すでに分娩予約が一杯」もしくは「紹介状がないと通院・出産できない」でした。

妊活や不妊治療などで、定期的に妊娠検査をしているような、その手の情報感度の高い方がまず人気の病院を予約するので、出遅れると選択肢が狭まると思っていて良いでしょう。

あなたがもしどうしてもここで産みたいという病院があるのなら、妊娠前からすでに「分娩予約戦争」に巻き込まれていると思ってください。

2.母体や胎児の状態で希望した病院でなくなる

これは第二子の時の経験談です。

妻はもともと最初に通った病院から3つほど病院が変わりました。

最初に行った産婦人科で妊娠が発覚した時に、「母体の状態をみると、緊急で帝王切開に切り替える可能性がある。今から指定する大病院から選んで産んでください」と言われました。

このエントリの元々の主旨に立ち返ると「東京では出産育児一時金42万が足りなすぎる」という件なのですが。 ここで産婦人科が指定してきた病院は3つでしたが、そのうち2つは出産費用が100万越えでした。具体的には、東大病院・順天堂大学です。

42万円の一時金が出たとしても、60万近くは自己資金でどうにかしなければいけません。

残る一つの病院が東京医科歯科大学で、分娩費用は60万円とのこと。夫婦で話し合い、こちらの病院に決めました。

もし東京医科歯科大学が受け入れ不可だった場合は100万円コースでした・・・

3.病院・先生との相性がある

病院との相性が悪く、病院を変える方も中にはいるようです。

安全な出産のためには母体の検査が不可欠ですが、産婦人科の先生にも男女いるわけで、「男の先生は嫌だ」という方は女性医師が在籍する病院を調べて行かなければいけません。

また、先生によっては妊娠中の体重管理や生活管理を厳しく言われることもあるようです。先生や病院との相性が悪いと病院を変える方も中にはいるそうです。

検診にも結構なお金がかかる

そもそも、出産に関わる検診は保険適用外ですが、その救済措置として「妊婦健診補助券」があります。

ただ、その補助券も妊婦健康診査費用の一部の助成が受け取れるのみで全額負担してくれるわけでは無いんですね。例えば、数回分のエコー検査や乳がん検査などは対象外だったりします。

じゃあどれくらい自己負担するの?って話なんですが、これは掛かる病院や検査内容によってまちまちですが毎回5千円〜1万円で出費があった記憶があります。

自治体にもよりますが「妊娠から出産までの間に14~16回」行われますので、全ての妊婦検診を、実費で行った場合には、妊婦検診の費用は平均で約7万~8万円はかかるということになります。 また、妊娠に関する「初診費用」や「妊婦検診以外の検査費用」などについては、保険の適用対象外となるため、実費で支払わなければならないため、約2~3万円くらいは、別で発生する可能性があることを覚えておいてください。 引用:マネタス https://manetasu.jp/1257820

出産費用一時期で足りない分の支払いに向けて、妊娠中に貯金を始める方もいるかと思います。

約5千円の検診費用が月1回以上かかってくるわけですね。痛いです。

産休・育休で給料がストップ

さらに追い打ちをかけるのが、産休・育休に入ると、妻の給料が入ってこなくなります。

自己負担で20万〜60万払わなければいけない可能性があるのに、その直前に給与が入らないため出産直前の家計はマジで瀕死に追い込まれます。

なお給料を補填する出産手当金が入ってきますが、時すでに遅し。出産し分娩費用も支払い終わった、産休に入ってから4ヶ月後の支給になります。

www.office-r1.jp

せめて出産費用は全国一律or無償にして欲しい

ここからは私の個人的見解ですが、せめて出産費用は全国一律定額or無償化をして欲しいと思います。

こんなこと言うと「好きで子どもを作ったくせに贅沢な」みたいな声も聞こえてきそうですが、我々は将来の納税者を産み育てて行くわけであります。

冒頭で述べた通り鳥取で39万円で出産できるのに東京は62万円かかります。

出産するという行為そのものは同じにも関わらず「どこで産むか」で費用が大きく変わってきてしまうのです。

そんなことしたらセレブが出産するような待遇の良い病院に人が集まってしまうのでは無いか、とお思いの方もいるかもしれませんが、細かいことは偉い人たちが考えれば良いのです。

繰り返しますが、将来の納税者への投資と考えれば公費からの出産費全額負担はそれほどリスクのあるものとは思えません。自然分娩でも帝王切開でも無痛・和痛分娩でも全ての子が未来を担って生まれてくるわけです。

これから少子高齢化が加速する中、少しでも多くの子が経済的負担少なく産めるように制度がよくなっていくと良いですね。

経済的負担が少なければ3人目、4人目が欲しいと思っている人も居るのですから・・・

参考・引用

国民健康保険中央会「正常分娩分の平均的な出産費用について」

https://www.kokuho.or.jp/statistics/birth/lib/h28nendo_syussan5.pdf

順天堂医院|無痛分娩で出産しました。 | 文京ライフ|文京区に住みたくなるWebマガジン