皆さんDEWKs(デュークス)という言葉をご存知ですか?DINKsはよく聞きますが、DEWKsは知らないという方も多いのではないでしょうか。
今回はDEWKsについて解説します。
- DEWKsとは?何の略?
- DEWKsに興味がある方はこの本がオススメ
- 世帯数・割合は?
- 増加している?減少している?
- DEWKsの特徴は?
- DEWKsの価値観とは?
- DEWKsはどんなことが悩みなりそう?
- DINKsとDEWKsの違いは?
- DEWKsとはまとめ
フルタイム共働き & 育休2回取得した娘2人の梅井パパです。
家事・育児・共働きの話題を中心に『男の家庭進出』を実践していく記録をブログでご紹介しています。
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【共働きの方向け】「共働き夫婦の家事・育児を"超絶"楽にするためのリスト」も要チェック!
今回のテーマは「DEWKs」についてです。
DEWKsとは?何の略?
DEWKsとは、double employed with kidsの頭文字をとった言葉です。
日本語に訳すと
《double》がダブル(2つの)
《employed》お金をもらってする仕事がある(雇用されている)
《with kids》子どもと一緒
ということで、簡単に言うと「子どものいる共働きの夫婦家庭」のことを差します。
夫婦共に仕事をもち、生活を楽しむことと育児の喜びを両立できると考え、そのために夫も家事・育児に積極的に参加したり、育児休業・保育所などの制度・施設を上手に利用したりすることが特徴です。
当ブログ「男の家庭進出実践」を読んでくださっている方は、この生き方に共感できる方が多いのではないでしょうか。
DEWKsに興味がある方はこの本がオススメ
DEWKsにあたる共働き子育て世帯の働き方・生き方について詳細に書かれています。
パパの育児休業の取得方法をいくつものパターンに分けてあり、自分にあった男性の育児休業の取り方がわかります。
これからDEWKs世帯になるプレパパ・プレママにおすすめです!
世帯数・割合は?
DEWKsの世帯数や割合の最新の情報は平成27年国勢調査にて公表されています。(PDFはこちらから)
平成12年(2000年)から5年ごとに集計されています。
夫婦と子供から成る世帯数は14,288(千世帯)・割合は26.9%
国税調査での最新情報は2015年となります。
そこでの調査ですと「夫婦と子供から成る世帯」は14,288(千世帯)、割合は26.9%となります。
世の中の約4世帯に1世帯が「夫婦と子供から成る世帯」のようです。
DEWKsの世帯数・割合は?
double employed with kidsの事をDEWKsと呼びますので、基本的には「夫婦と子供から成る世帯数」がDEWKsの世帯数となるでしょう。
ただし、DEWKsという言葉そのものは、ライフスタイルの在り方も定義づけています。
そこには、夫の協力的な育児・家庭参加を前提とした夫婦共働き子育て参加をしている家庭というニュアンスもあります。
そう捉えた時に果たして何世帯が本当のDEWKs世帯なのでしょうか。
平成29年度雇用均等基本調査(速報版)」の結果では、男性の育児休業取得率は5.14%だったそうです。
育児休業を取得しなくても、育児に積極的な父親は何人もみてきているで一概には言えませんが、積極的に育児・家事に参画している夫がいるDEWKs世帯の数は多いとは言えないのではないでしょうか。
増加している?減少している?
さて、DEWKs世帯は増加しているのでしょうか。減少しているのでしょうか。
平成27年国勢調査によると、平成12年以降、「夫婦と子供から成る世帯数」は微減し、割合も減少しています。
- 平成12年・・・14,904(千世帯)(31.9%)
- 平成17年・・・14,631(千世帯)(29.8%)
- 平成22年・・・14,440(千世帯)(27.9%)
- 平成27年 ・・・14,288(千世帯)(26.9%)
ただし、「育児に積極的に参加する夫がいる」という条件をDEWKsと定義づけるとどうでしょうか。
平成11年に0.42%だった男性の育児休業取得率は、平成29年には5.14%まで上昇しています。
男性育児休業の取得率をDEWKsのひとつの指標とすると、ライフスタイルとしては増加傾向にあると言えるではないでしょうか。
画像出典:厚生労働省 平成30年5月30日「平成29年度雇用均等基本調査(速報版)事業所調査結果概要」
DEWKsの特徴は?
DEWKsとは、DINKsという言葉よりも浸透していない感じがあります。
しかし、今後は女性の社会進出とともに、男性の家庭進出がすすみ、「夫婦共働き」の方がマジョリティーの世の中で、さらに注目されていくキーワードです。
この手の言葉はマーケッターが好んで使う言葉です。
例えば過去に以下のようなマーケティング上の分類がありますが、これに近いと考えて良いでしょう。
- マイルドヤンキー(地元指向が強く内向的、上昇志向が低い)
- F1層( 20歳から34歳までの女性)
- 草食系男子(分類方法に諸説あり)
- おひとり様(独身・労働世帯)
そして、DEWKsと対になっている「DINKs」もマーケティングの対象となっており関連するサイトも多く見つかります。
一方で、DEWKsはマーケティングの研究対象にあまりなっていないようです。
http://ssize-mens.com/archives/1620
上記のサイトでは、流山市がDEWKsの取り込みを狙った地方活性化戦略で成功した例をあげています。
上記のサイトは旭化成ホームズ株式会社共働き家族研究所の資料です。とてもよくまとまっています。
かつては「生活のゆとりや社会との関わりを持ちたい」というのが共働きの理由でしたが、現在はそれに加えて「経済的安定」を求める傾向にあるそうです。
また、共働きが急激に増えたのは2006年からだそう。そう考えると、DEWKs・DINKs世帯がマジョリティーになったのもここ十数年の出来事と言えるでしょう。
ただ、こちらの資料も2012年のもの。「イクメン」が2010年に流行語となってから8年が経過したいま、DEWKsの在り方も変わってきているかもしれません。
DEWKsの価値観とは?
DEWKsは単純に「夫婦と子供から成る世帯」を指すのでないならば「男性の育児・家事」の積極性が価値観のポイントになるでしょう。
また、女性視点からすると、社会との関わりや上昇思考を持ちつつも、育児もそれなりにやり遂げたいと感じているのではないでしょうか。
私の考える新・DEWKs「男女平等型DEWKs」
以下は統計をベースにした価値観ではありませんが、私の考えるDEWKsの価値観です。
ペルソナ設計などの経験をもとに「こんな人が、男女平等型DEWKsではないか」と考えます。
【男女平等型DEWKs世帯の価値観】
【金銭】
不安定な未来を見据えて戦略的に貯蓄・収入を得たい一方で、育児の充実や家事の効率化に投資は惜しまない。
【育児】
自身が専業主婦母・サラリーマン父の環境で育った一方で、今の時代には(収入面で)それが難しいと実体験として感じている。 自身は専業主婦の母の元、手厚い教育を家庭でうけ、大学も卒業したので、自分の子供にもある程度教育に力を入れたいと考えている。
【社会・家庭との関わり】
女性自身は高等教育も受け、社会との積極的な関わりをもちたいと考えている。 機会があれば管理職になることに対しても否定的ではない。 一方で、男性自身は上昇志向をある程度保ちつつも、安定して精神的余裕のある家庭環境の充実を求める。
DEWKsはどんなことが悩みなりそう?
自身の経験からDEWKsの世帯はこんなことが悩みになりそう、ということを箇条書きにしてみました。
【男性(夫)の悩み】 * 育児休業を取りたいと考えてはいるが、親世代の影響で、管理者コースから外れてしまうのではという葛藤がある * 妻との収入差について、妻の方が収入が多かった場合に、親世代の影響でプライドが傷つく可能性がある * 子育てについて、オーナーシップ(第一責任者)を発揮できず、子育てに関しては妻より二番手になってしまう
【女性(妻)の悩み】 * 育児休業を夫にとって欲しいが、夫の収入や出世への影響を考えてしまう。 * 周囲にサポートしてくれる人が少なく、夫の協力が得られなかった場合は遠方に住む実母に頼るしかない * 男性と同じように働いているのに、会社側に女性を評価する制度が整っておらず、葛藤を感じる
などでです。
DINKsとDEWKsの違いは?
DINKsは《Double Income No Kids》の頭文字を並べた略で、「夫婦共働き、こどもなし」の世帯をさします。
この中には意図してこどもをつくらない夫婦と、不妊治療に取り組んでいる夫婦がいるので、言葉の使い方には注意が必要です。
DINKsとDEWKsの違いはつまり「子供がいるか、いないか」の違いになります。
DEWKsとはまとめ
DEWKsとは「共働き子育て家庭」です。その世帯数や価値観・特徴についてまとめてきました。
これから、共働き家庭がスタンダードになっていく世の中で、さらに注目されていく世帯ですね。
共働きと子育て世帯について情報をお探しでしたら、以下の本もおすすめです。